大納会の28日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに下落。終値は前日より62円85銭(0・31%)安い2万0014円77銭だった。前日の大幅高の反動で売りが優勢で、何とか2万円台は維持したが、前年末の終値(2万2764円94銭)を大きく下回った。2011年以来7年ぶりの年間下落で、アベノミクス相場の開始以来初めて。東証1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は7・54ポイント(0・50%)低い1494・09。出来高は11億株だった。
日経平均は08年9月のリーマン・ショック後、11年の東日本大震災も経て低迷が続いた。12年末の第2次安倍政権の発足後は、経済政策「アベノミクス」への期待や、日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁が始めた異次元緩和による円安で、株高傾向となった。12~17年の間は年末の終値が前年末を上回り続けた。6年連続の「年間上昇」はバブル崩壊後最長だった。
だが、今年に入ると米中貿易摩擦などの不透明要素が増大。今月25日には日経平均の終値が2万円を割って年初来最安値をつけていた。(榊原謙)