(箱根駅伝)
復路は東洋大と東海大の総合優勝争いに青学大がどこまで絡めるかが焦点になる。序盤の6、7区の出来が勝負を分けそうだ。
青学大ピンチ、監督「まいったな」 箱根4区からの誤算
特集:箱根駅伝2019
東洋大は6区に2年連続で今西を配した。走力がつき、酒井監督は「平地」での起用も考えたが、経験を優先した。主将の小笹が走る7区で後続との差を広げ、逃げ切りを図りたい。
東洋大から1分14秒差の東海大は7区の阪口に期待がかかる。昨年、2区を走った実績のある選手で、大会前、青学大の原監督が警戒する選手にあげていた。一昨年に2区を走った関、昨年9区の湊谷主将が補欠に回っており、メンバーの入れ替えもポイントになりそうだ。
青学大は4年連続で6区を走る小野田が、トップとの5分30秒差をどこまで縮められるかが鍵になる。昨年、区間賞を獲得した山下りのスペシャリストについて原監督は「区間新記録の57分台も期待できる」。ただ、5分以上の差となると、追いかける方に力みが出て、前半のオーバーペースで後半に失速するケースがよくある。7区にも昨年同区間で区間新をマークした林がいるとはいえ、他校に失速などのミスがないと逆転は厳しいとみる。(堀川貴弘)
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箱根駅伝で往路2位以下のチームが逆転で総合優勝したケースは、これまで30回ある。
最大の逆転劇は、第1回大会(1920年)の東京高等師範(現筑波大)。当時は4チームで争われ、トップ明大との8分27秒差を復路の5区間でひっくり返した。
往路を終えた時点で最も低い順位からの逆転優勝は第82回大会(2006年)の亜大で、トップの順大と2分51秒差の6位からの逆転だった。9区で先頭を走っていた駒大を追い抜き、そのまま逃げ切った。
今回、5連覇を狙う青学大は往路6位。トップの東洋大とは5分30秒差でスタートする。青学大の原監督は「歴史に残るような平成の大逆転をしたい」と意気込む。
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過去の逆転優勝のタイム差10傑
大会 総合優勝校 往路順位 往路トップとの差
第1回 東京高等師範(現筑波大) 2位 8分27秒
第47回 日体大 4位 7分55秒
第36回 中大 3位 7分41秒
第13回 慶大 2位 6分59秒
第62回 順大 5位 6分32秒
第22回 日大 2位 5分45秒
第6回 明大 2位 5分34秒
第63回 順大 3位 3分55秒
第2回 明大 2位 3分30秒
第10回 明大 2位 3分13秒