昨年11月19日の逮捕から51日目の8日、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が公開の法廷に姿を見せた。「公明正大」「合法的」と容疑を強く否定する一方、「日産を日本経済の主軸にした」と経営をV字回復させたという自負を訴えた。
カルロス・ゴーン もたらした光と影
「最初に話したいのが」と切り出したのは「日産への心からの親愛と感謝の気持ち」。「日産のために全力を尽くし、公明正大かつ合法的に社内の必要な承認を得たうえで業務を進めてきた」と述べ、「国内で最も尊敬される企業の地位の回復をひたすら目指してきた」と続けた。
通訳を含めて27分間に及んだ陳述の最後に強調したのも自らの功績だった。「人生の20年間を日産の復活とアライアンス(提携)の構築に努めてきた。三菱自動車を招き入れ、2017年には世界一の自動車グループになった。この成果は大きな人生の喜びだ」