昨年の成人の日に着物店「はれのひ」(横浜市中区)が突然店を閉じ、大きな騒ぎになったが、今年の成人式に向けてレンタル契約を結び被害に遭った人もいる。
「名前すら聞きたくない」 はれのひ被害者たちの思い
はれのひ被害の19歳 親切な着物店に出会い、やっと…
横浜市の男性(45)は長女(19)の成人式のために、17年5月に契約し、約30万円を支払った。だが、はれのひが店を閉じ、契約は白紙に。成人式に出るのをためらう時期もあった。
「被害者の会」を立ち上げた業界誌に連絡し、別の着物店を紹介してもらった。着物店では親身になって対応してくれた。男性は「業界全体が責任を感じ、プライドを持ってやっていた」。長女は新たに契約した晴れ着を着て、この日成人式を迎えた。
「娘が成人式に出てほしかったのでうれしい。あってはいけないトラブルがあったが、業界の方々に救われた」と話した。
元社長の男は、昨年12月、銀行への融資金詐欺で、懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡された。今月1日には、これを不服として控訴している。(飯塚直人)