モーグル男子で自身初のワールドカップ(W杯)表彰台に上がった原大智(日大)は、実はシーズン開幕直前にアクシデントに見舞われていた。平昌(ピョンチャン)五輪で日本男子初の銅メダルを獲得した21歳は、どうハンディを乗り越えたか。
12日(日本時間13日)のW杯カナダ・カルガリー大会。国際スキー連盟の映像によると、原はコブにぶつけたスキー板の先端を下へ、下へ。定評のあるターンで全長225メートル、斜度28度のコースに攻撃的なラインを引いた。第2エアで決めた「コークスクリュー720」(斜め2回転)では、右手で左足の板をつかむトリック。ゴールを通過すると、手応えの残る右手を掲げた。3位。決勝後まもなく、「(表彰台に)乗れると思ってなかったからビックリ!」とツイッターに投稿した。
冬に向け、技術と体力に磨きをかけるべき昨年9月のことだった。テレビのバラエティー番組の鬼ごっこ企画に出演し、左足の甲を負傷した。「勢いよく踏み込み過ぎて、リスフラン関節というのを痛めてしまって……」。全治3カ月というのが医師の診断だった。
だが、ここで焦らないのが原の…