河野太郎外相は22日、沖縄県を訪問し、玉城デニー知事と初めて2人で会談した。玉城氏は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事の中断や、日米地位協定の改定などを求めた。河野氏は「安全面に関し、米軍にきちんと申し入れをする」などと述べるにとどめ、平行線に終わった。
玉城氏は会談の冒頭、2月の県民投票で辺野古埋め立て「反対」が7割以上だったことに触れ、「圧倒的多数で明確に示された民意はきわめて重い」と指摘。「直ちに埋め立て工事を中断し、問題解決のために沖縄県との対話の場を作ってほしい」と述べ、米軍による事故の防止などを求める要望書を手渡した。
河野氏は会談後、記者団に対し、日米地位協定について「最も効果的なやり方で改善していく」と述べ、改定には否定的な立場を示した。河野氏は23日、沖縄全戦没者追悼式に出席する。(清宮涼)