「東京オリンピックに向けて古いカードを回収する」などと持ちかけて高齢者からキャッシュカードを詐取したとして、警視庁は、東京都江東区の建設作業員高橋俊也容疑者(20)と北海道江別市の高校3年生の少年(18)を詐欺の疑いで逮捕し、5日発表した。いずれも容疑を認めているという。
少年事件課によると、逮捕容疑は他の者と共謀して昨年11月19日、埼玉県蕨市の男性(79)方に銀行員を名乗って電話し、「カードのセキュリティーの期限が切れている。東京オリンピックに向けて悪い外国人が増えるので、古いカードを回収している」などとうそを言い、男性方でキャッシュカード1枚を詐取したというもの。このカードを使って100万円が引き出されていた。
少年は同月、貯金2万円を持って家出し、上京。「稼げる仕事を紹介する」というツイッターの投稿にメッセージを送ったところ、男に電話で「年号が変わるのでカードを新しくする。(古い)カードを受け取る仕事をしてほしい」と指示されたという。
少年が同月下旬、別の特殊詐欺未遂事件に関わったとして逮捕され、発覚した。警視庁は少年がカードの受け取り役で、高橋容疑者が現金の引き出し役とみている。