私的な損失を日産自動車に付け替えたという会社法違反(特別背任)の罪などで起訴された日産の前会長カルロス・ゴーン被告(64)の弁護人に、弘中惇一郎弁護士が就くことがわかった。これまで弁護人を務めていた元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士は13日、辞任したことを明らかにした。辞任の理由は明らかにしていない。
カルロス・ゴーン もたらした光と影
ゴーン前会長の弁護人2人が辞任 元特捜部長の大鶴氏ら
弘中弁護士は、前代表取締役グレッグ・ケリー被告(62)の弁護人を務める喜田村洋一弁護士とともに、政治資金規正法違反の罪で強制起訴された自由党の小沢一郎代表の弁護人を務め、無罪判決を得た。またロス疑惑の故三浦和義氏、薬害エイズ事件の故安部英氏、郵便不正事件で村木厚子・元厚生労働省局長の弁護人を務め、いずれも無罪判決を勝ち取っている。
ゴーン前会長の弁護人には、昨年11月の逮捕後、大鶴弁護士ら3人が就いていた。大鶴弁護士によると、大鶴弁護士本人と、同じ事務所の弁護士の計2人の辞任届を東京地裁に提出したという。