思考のプリズム 岸政彦さん
語学も移動も苦手で、海外出張もほとんど経験がなく(6月にパリとロンドンに行くことになっていて、いまからもう考えるだけで憂鬱(ゆううつ)だ)、そもそも大学に進学してからずっと大阪を出たことがないのだが、それでも身の回りにたくさん外国人の友だちや知り合いがいて、みんな気立てがよくて、明るくて、優しくて、いいヤツだ。
統計のウソを見破る方法とは あの数字、試しに取材した
底なしの統計不正、総務省に飛び火 「世界の信頼失う」
とくに欧米や南米の友人はみんな、形式にこだわりがないし、誰とでも分け隔てなく接していて、ああいうのはいいなあと思う。どの国のひとたちも、それぞれ治安や経済などに問題を抱えながらも、ラフに、フレンドリーに、楽しく人生を過ごしているのだと思う。
ひるがえって私たちの日本は、挨拶(あいさつ)だの会議だの決まりごとだの慣習だのしきたりだの、なんてつまらない、陰鬱(いんうつ)な、保守的な社会なんだろうと思う。メキシコ人の友人たちが、楽しそうに、自由に、自分勝手に、でも自分の信念を持って生きているのを見るたびに、ほんとうにそう思う。
でも、だからこそ良いところも…