小惑星探査機「はやぶさ2」は22日、地球から約3・4億キロ離れた「リュウグウ」への初着陸に挑む。地表は岩石に覆われているため、半径3メートルの地点に高い精度で着陸をめざす。砂や石の採取に成功すれば、2005年の初代「はやぶさ」以来の快挙となる。
宇宙へ 苦難と栄光、終わらない旅
リュウグウは現在、太陽を挟んで地球の反対側、火星の公転軌道近くに位置する。着陸は当初、昨年10月の予定だったが、地表の多くが高さ60センチ超の岩で覆われていることがわかり、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が4カ月かけて、着陸地点や誘導方法を検討していた。
JAXAによると、21日午前8時ごろ、高度20キロから降下を開始。着陸地点のそばに落とした目印「ターゲットマーカー(TM)」をカメラで捉え、レーザーで高度を測りながら自ら判断して近づき、22日午前8時半ごろ着陸する。
着陸地点は、リュウグウの赤道付近。地球に送られてきたデータから着陸を確認できるのは、同日午前9時過ぎの見込み。
着陸は数秒間で、機体下部にある「サンプラホーン」と呼ばれる装置(長さ1メートル)から弾丸を撃ち込み、舞い上がった砂や石を採取後に上昇する。岩石には水や有機物が含まれているとみられ、太陽系の誕生や生命の起源の謎に迫れる可能性がある。採取に成功すれば、小惑星「イトカワ」に着陸した初代「はやぶさ」に次いで世界2例目となる。
ただ、着陸地点の近くには高さ…