千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡し、両親が傷害容疑で逮捕された事件で、県警は25日、母親のなぎさ容疑者(32)を心愛さんに打撲や骨折などのけがを負わせたとする傷害容疑で再逮捕し、発表した。供述などから、父親の勇一郎容疑者(41)と共謀して虐待した疑いがあると判断した。
捜査関係者によると、なぎさ容疑者は昨年12月30日~今年1月3日ごろ、心愛さんの両腕をつかんで体をひきずり、顔を浴室の床に打ち付け、胸や顔を圧迫するなどの暴行を加えた勇一郎容疑者に同調。制止しなかったほか、警察に通報したり、医療機関を受診させたりしなかったことで、顔面打撲や胸の骨が折れるけがを負わせた疑いがある。
心愛さんの遺体は1月24日深夜、勇一郎容疑者からの110番通報で駆けつけた救急隊員が見つけた。県警は翌25日、心愛さんの首付近に擦り傷を負わせたなどとする傷害容疑で勇一郎容疑者を逮捕し、今月4日になぎさ容疑者を共犯として逮捕。14日には、勇一郎容疑者を年末年始の傷害容疑で再逮捕し、なぎさ容疑者が関与していたかどうか調べていた。
捜査関係者によると、勇一郎容疑者は当初、「しつけだった。けがをさせるつもりはなく、悪いとは思っていない」などと供述していたが、最近は事件について話していないという。なぎさ容疑者は「仕方なかった」と供述しているという。