菅義偉官房長官は1日午前の記者会見で、米朝首脳会談が合意文書の署名に至らなかったことについて「安易な妥協は行わず、また同時に、建設的な議論を続け、北朝鮮の具体的な行動を促していくというトランプ米大統領の決断を全面的に支持する」と語った。引き続き、非核化に向けた米朝協議を後押ししていく考えを示した。
分かりやすい米朝首脳会談まとめ
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菅氏は拉致問題について、トランプ氏が北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談で提起したことを評価した一方、米朝間の隔たりが与える影響について「予断を持って答えることは控えたい」とするにとどめた。
河野太郎外相は閣議後会見で「こういう交渉ごとはしっかりと積み上げていくのが大事だと北朝鮮も認識したのではないか」と、事前の実務者協議が不十分だったと指摘。「今後、北朝鮮側がしっかり態勢を組んで交渉へ臨むことになると思うが、若干時間がかかるだろう」と述べ、交渉が長期化するとの見方を示した。