東京・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで、4月14日まで「クマのプーさん展」が開かれている。英国の作家A・A・ミルンと挿絵画家E・H・シェパードの共作で生まれた「クマのプーさん」。原画や資料からは、シェパードが物語を描くにあたって独自の皮肉やユーモアを加えたことがわかる。
ウサギの家で食べ過ぎて玄関から出られなくなったプーのために、クリストファー・ロビンが本を読む場面。脱出するためやせるのを待っているという設定にもかかわらず、開かれているページには「ジャム」の文字がある。動物たちが連なってプーを穴から引っ張り出すシーンでは、触れることができないハリネズミがまじっていたり虫がまじっていたり…。
ビクトリア・アンド・アルバート博物館のアレックス・スティット展覧会担当部長は「シェパードの絵は見るものというより、読み取るものと言えるのではないか。原画は、今回を逃すと今後10年以上は見られなくなる。この機会を逃さないでほしい」と語る。ユーモアあふれるプーさんの世界をぜひ会場で堪能してほしい。一般1500円など。