当選1回の女性地方議員を対象に朝日新聞社が行ったアンケートで、4人に1人が議員活動の中でセクハラを受けたことが「ある」と答えた。同僚議員によるセクハラだけではなく、「応援」や「相談」と近づいてくる有権者による被害の訴えも目立つ。中には、議員活動を控えるほどに追い込まれたケースもある。
おしりなでる男性「票持ってる」 女性議員、票ハラ直面
当選から半年ほどたつと、「辻立ち」がゆううつになってきた。
静岡県内の40代の女性市議は週に1度、駅前や街頭に立ち、市民の声を聞く日を決めていた。「今日は○○に行きます」「××という意見をいただきました」。自分を知ってもらおうと、SNSで活動を「実況」するスタイルをとっていた。
「こんにちは」。訪れる先々で、同じ男性が待っていることが増えた。30~50代くらいの3、4人。何かされたわけではないが、次第に「気味が悪い」と感じるようになった。昼食をとっている店に入って来る人もいた。「いっしょにご飯食べよう」。SNSにメッセージが送られてきた。
SNSに投稿すれば、すぐにメッセージが書き込まれた。1日に何十回も「LOVE」と送られ、「近くにいるので会えませんか?」とも。対応に疲れ、SNSの更新をストップした。「自分の人となりや活動を知ってもらいたくてアップしていたのに、活動を抑制せざるを得なくなった」
1期目の議員は選挙基盤が弱く…