リフォーム会社が口コミサイトを開設し、自社を1位にランキングさせていたとして、ライバル業者が264万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が11日、大阪地裁であった。高松宏之裁判長は、リフォーム会社が架空の投稿で自社の評価を上げていたとして、同社に8万円の賠償を命じた。
判決によると、大阪市浪速区のリフォーム会社は2012年3月、外壁塗装リフォーム業者を評価する口コミサイトを、サイト制作業者に作らせて公開。そのサイトでは「利用者からの投稿によりおすすめ業者をランク付けした」などと説明し、15年8月ごろに閉鎖されるまで常に同社がランキング1位だった。
判決は、同社を高く評価した投稿の一部は架空の内容だったと指摘。「架空の投稿を相当数行って、1位の表示を出していたと推認するのが相当だ」として、サービスの質を誤認させる表示に当たると判断した。
原告のライバル業者は当初、サイト内容が不当だとして、サーバーの管理会社にサイト運営者の情報開示を求めて提訴。訴訟を通じてリフォーム会社がサイトを運営していたことがわかり、同社に損害賠償を求めて提訴していた。(大貫聡子)