厚生労働省は17日、妊婦らへの医療や健康管理に関する実態調査の結果を発表した。妊娠中に産婦人科以外も受診した女性のうち、15・1%は妊娠を理由に診察を断られるなどの経験があり、58・0%は受診時の医師から産婦人科の主治医への情報提供がなかったと答えた。 妊婦が受診時に払う追加料金「妊婦加算」の一時凍結を受けて設置した有識者検討会で、妊婦への保健・医療サービスのあり方を議論するために実施。3月に500の医療機関を通じて妊婦らにインターネット調査への協力を依頼し、1916人から回答を得た。 厚労省は検討会の17日の会合で調査結果を発表。妊娠中に産婦人科以外も受診したのは736人だった。内科が50・5%と最多で、歯科34・1%、耳鼻咽喉(いんこう)科22・6%と続いた。 診察拒否があるなど妊婦に配慮した丁寧な診療が必ずしも行われていない実態が浮き彫りになったことを受け、有識者からは、丁寧な診療を徹底するために診療報酬での加算も検討するべきだとの意見が出た。それに伴う妊婦の負担増については「負担が増えないように国の補助金などで手当てしてほしい」との声も上がった。検討会は6月までに提言を取りまとめる。(西村圭史) |
産科以外を受診した妊婦の15%、診察拒否など経験
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