北陸銀行(富山市)など一部の地方銀行で、本来「2019」と表示されるべき取引の西暦が「1989」と表示されるトラブルが起きている。金銭的な影響はないという。令和への改元を控えたシステム改修に問題があった可能性があるとして、銀行が原因を調べている。
このトラブルは地銀のカードを使い、一部のコンビニエンスストアの現金自動出入機(ATM)で振り込み予約をしたときに起きる。振り込みが実行される連休明け最初の営業日の日付が「1989―5―7」とATMの画面と利用明細に表示される。89年は平成元年に当たり、「元年」の処理に問題があった可能性があるという。
同じトラブルは横浜銀行、北海道銀行でも確認された。各行と七十七(しちじゅうしち)銀行(仙台市)はNTTデータの勘定系システムを共同利用している。ただ、七十七銀でトラブルは確認されていない。
北陸銀の担当者は、5月1日にトラブルは解消し、振り込みは予定通りに行われる見通しだと説明したうえで、「トラブルは連休前の最終営業日26日夕方に発覚した。原因は確認中だが、連休中にATMを止めるとお客様によりご迷惑をかけることになるので、連休中の改修は行わない」と話している。(勝田敏彦)