「令和」ゆかりの地、福岡県太宰府市の坂本八幡宮は改元の節目を迎え、大勢の参拝者でにぎわった。1日にかけて夜通し十数人の氏子らが交代で、足を運んだ人たちをもてなす。
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平成最後の日の30日。小雨がぱらつく中、境内には朝から色とりどりの傘をさした参拝者が次々と訪れ、昼過ぎには150人を超える列ができていた。
記念撮影を手伝ったり、質問に答えたりするのは、「坂本八幡宮氏子会」と染め抜いた法被をまとった約10人の氏子たち。水戸市から旅行に来た田沢幸子さん(56)は「氏子さんたちが親切で驚いた。盛り上げようとしているのがよくわかる」と話した。
「本当に静かなお宮だったんですがねえ」。にぎわう境内を見ながら、氏子会の木原一臣会長(79)は目を細めた。500年近く前に創建された由緒ある神社だが、参拝者は1日20人ほど。社務所はなく、宮司も常駐していなかった。
ところが、奈良時代に大宰府の…