ロスジェネはいま
ボランティア元年と言われた阪神淡路大震災(1995年)、NPO法施行(98年)を経て、企業的な手法で社会課題に挑む「ソーシャルビジネス」が2000年代に広まった。
【特集ページ】ロスジェネはいま
有名大学を出て大企業に入り、結婚してマイホームを購入する――。そんな方程式が崩れ、就職氷河期に世に出たロストジェネレーションに、社会起業家として存在感を示す人たちが出てきた。
認定NPO法人「フローレンス」代表、駒崎弘樹さん(39)も先駆者のひとりだ。病児保育問題の解決を目指して05年に全国初の「訪問型病児保育サービス」を始め、利用する会員は7千人を超える。そんな駒崎さんからみた、ロスジェネの課題とは。そして希望とは。
様々なものが崩れた時代
――駒崎さんの学生時代も就職氷河期でした。私も41歳のロスジェネ。就活に苦労し、うちひしがれている仲間たちを間近で見てきました。駒崎さん自身の経験を振り返り、どんな世代だと感じますか。
「僕らの世代は、ロストジェネレーション、失われた世代という言葉が本当に似合う。それは、様々なものが崩れていった時代を生きてきたからです」
――崩れた様々なものとは。
「中学生のころに阪神淡路大震…