日産自動車が、2022年度まで6年間の中期経営計画で掲げた目標を下方修正することが8日、わかった。カルロス・ゴーン前会長が主導した拡大戦略を転換する方針を鮮明に打ち出す。仏ルノーが日産の業績悪化などを理由に経営統合を持ちかけるなか、「ゴーン後」の経営再建策を示すことでルノーの攻勢をかわす狙いもありそうだ。19年3月期決算を発表する14日の記者会見で大枠を説明する予定だ。
カルロス・ゴーン もたらした光と影
17年11月に公表した中期経営計画では、最終年度にあたる22年度の売上高を16年度比3・7兆円(約30%)増の16・5兆円、営業利益率を8%に引き上げる目標を掲げた。関係者によると、売上高の目標を14兆円前後、営業利益率を6%前後に引き下げる方向で調整している。
世界販売台数の目標は非公表だが、中期経営計画の策定時は750万~800万台程度だったとされる。これを620万台ほどに下げる方向だ。低価格帯の「ダットサン」ブランドの車を新興国で売り出す戦略も、一部の市場で縮小することを検討する。
ゴーン前会長はルノー、三菱自…