長野放送が3月21日に放送した特別番組「働き方改革から始まる未来」が、CMと識別できない放送内容だった疑いがあるとして、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は10日、同番組の審議入りを決めた。
放送倫理検証委などによると、番組は長野県内の社労士事務所の働き方改革を巡る取り組みを紹介する単発の特番で、同事務所が1社提供していた。3月21日午後4時19分から49分まで、CMを入れずに放送したが、放送後、番組なのかCMなのかわからないなどとする視聴者からの意見がBPOに寄せられたという。
放送倫理検証委の神田安積委員長は、放送全体が社労士事務所の広告に見えるとし、「番組全体が問題になりうる」と判断。審議入りを決めたという。
日本民間放送連盟の放送基準では、「広告放送はコマーシャルによって、広告放送であることを明らかにしなければならない」などの規定がある。
長野放送の広報担当者は朝日新聞の取材に「BPOの調査に協力していく」と答えた。