千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(当時10)が虐待死したとされる事件で、傷害幇助(ほうじょ)罪に問われた母親の栗原なぎさ被告(32)の初公判が16日、千葉地裁であった。
なぎさ被告は、起訴内容に間違いがないかを裁判長に問われると、数十秒沈黙。裁判長に促されると「間違いありません」と小さな声で述べ、起訴内容を認めた。公判では虐待をめぐって、なぎさ被告がどのように証言するか注目される。
起訴状によると、父親の勇一郎被告(41)=傷害致死罪などで起訴=は1月22日夜~24日深夜、自宅で心愛さんに食事を与えず、長時間立たせたり肌着姿で浴室に放置したりして、十分な睡眠も取らせなかったとされる。さらに浴室で何度も冷水を浴びせるなどして飢餓と強いストレス状態に陥らせ、ショックもしくは致死性不整脈または溺水(できすい)で死亡させたという。なぎさ被告はこうした虐待を認識しながら放置し、食事を与えないことなどで傷害を手助けしたとされる。(松本江里加)