千葉県銚子市沖で26日未明、貨物船2隻が衝突し、愛媛県今治市の千勝丸(499トン)が沈没した事故で、第3管区海上保安本部は29日も午前7時から、ダイバーによる行方不明者の船内捜索を始めた。海保は、28日までに船内で空気が残る区域の捜索をほぼ終えたとしており、29日はさらに詳しく調べている。
千勝丸には5人が乗船していた。船長は救出されたが、2人が死亡、機関長(69)=秋田市=と1等機関士(67)=今治市=の行方がわかっていない。
海保によると、千勝丸は水深約30メートルの海底に横向きに沈んでいる。27日に捜索中のダイバーが船後方の居室付近から、船体をたたくような音を確認。生存の可能性があるとして船内の捜索を繰り返している。
28日夜までに、空気が残っていた船体右舷側を中心に調べたが、生存者の発見には至らなかった。水の浸入を防ぐハッチのある機関室は、空気が残っていたものの油が充満した状態だったという。