自宅マンションで覚醒剤と大麻を持っていたとして、関東信越厚生局麻薬取締部は28日、文部科学省のキャリア官僚で初等中等教育局参事官補佐の福沢光祐(みつひろ)容疑者(44)=東京都新宿区北新宿2丁目=を覚醒剤取締法違反(所持)と大麻取締法違反(同)の疑いで現行犯逮捕し、発表した。
麻薬取締部は同日午後、文科省内を家宅捜索し、福沢容疑者の机から覚醒剤とみられるものや、注射器数本を押収した。注射器には使用済みのものもあり、福沢容疑者が覚醒剤を省内で使っていた可能性もあるとみて調べている。
麻薬取締部によると、逮捕容疑は28日午前10時40分ごろ、新宿区の自宅マンションの一室で、覚醒剤と大麻をそれぞれ数グラム所持したというもの。覚醒剤については「使うために持っていた」と容疑を認め、大麻については「大麻と知らなかったが、違法薬物の葉っぱとして持っていた」と説明しているという。
麻薬取締部は28日午前に福沢容疑者の自宅も家宅捜索し、覚醒剤と大麻のほか注射器や金属製のパイプを発見、押収したという。
福沢容疑者は2001年入省。文科省は28日、「一連の不祥事からの信頼回復に取り組んでいるさなか、誠に遺憾です。捜査に最大限に協力して、全容の解明を踏まえ厳正に対処します」とのコメントを出した。
経済産業省でも、キャリア官僚の製造産業局自動車課の課長補佐だった西田哲也被告(28)=東京都足立区=が覚醒剤取締法違反(輸入、使用)などの容疑で警視庁に逮捕、起訴されている。「職場のトイレや会議室で使った」と供述したという。