ブレーキとアクセルの踏み間違いによる急発進を防ぐ装置を買った高齢者に、東京都は、購入・設置費の9割ほどを補助することを決めた。4月に池袋で母子2人が死亡した事故を受け、対策を検討していた。来年までの1年間程度に限った措置ではあるが、異例の高率補助で設置を促す狙いだ。
小池百合子知事が11日の都議会の代表質問で明らかにした。都などによると、装置は、停車時や一定の速度以下で走っている際に、急にアクセルを深く踏み込んでも、電気信号を制御して急発進を防ぐ仕組み。後付けが可能だという。
小池氏は10日に自動車用品店「A PIT オートバックス東雲」(江東区)を訪れ、装置をつけた車に試乗していた。店の担当者によると、同店では装置の購入者が増えており、ひとつあたり3万~4万円台の商品では、5月の売り上げが前年同期比で26倍になっているという。
購入・設置には3万~9万円ほどかかるケースが多く、都の補助によって自己負担は3千~9千円ほどになる見通しだ。今後、補助の対象者の年齢や受け付け開始の時期といった詳細を詰めていく。
都は他にも、運転免許の自主返納を促すため、休日に家族相談会を開く予定という。