福岡市早良区の市道交差点付近で男女9人が死傷した事故で、計5台の車と衝突や接触を繰り返した乗用車は、最初の追突事故の前後から暴走を始めた可能性があることがわかった。朝日新聞が入手した防犯カメラの映像にその様子が映っていた。事故は11日で発生から1週間となった。
事故は4日夜に発生。同区原3丁目の小島吉正さん(81)が運転する車が、同区百道2丁目の交差点の南約700メートルで同じ進行方向の乗用車に追突し、そのまま北上。同約200メートルで対向の軽乗用車と接触、交差点の直前でタクシーにぶつかった。さらに交差点内で乗用車に衝突。その衝撃で、もう1台の乗用車と歩道にいた男性も巻き込んだ。
朝日新聞が新たに入手したのは、最初の追突事故現場近くにあった防犯カメラの映像。小島さんが運転していたとみられる車が、前方の車との車間距離がほぼない状態で走っている様子が映っていた。前方の車は最初に追突された車とみられる。別の角度からのカメラにも、同様の映像が映っていた。
さらに別の角度のカメラには、最初の追突事故直後とみられる映像が残っていた。小島さんの車は現場で止まることなく、そのまま走り去っていた。その後、追突された車が路上で止まる様子も映っていた。小島さんの車には大きな損傷は見られず、速度も周囲を走る車と大きく変わらなかった。
これまでに朝日新聞が入手した、交差点の南約900メートルのカメラの映像では、小島さんの車は通常の速度で走り、ブレーキランプも作動していた。だが、同約200メートルのカメラの映像では、小島さんの車が、ほかの車の速度をはるかに上回る猛スピードで事故を起こし、そのまま速度を落とさずに交差点に向かう様子が映っていた。
自動車運転死傷処罰法違反(過…