安倍晋三首相と野党党首による党首討論が19日午後3時から開かれる。18日夜に新潟県で震度6強を観測する地震があったが、予定通り開催される見通し。今国会では初、昨年6月以来1年ぶりの開催だ。参院選前の論戦の山場となり、野党側は老後の生活費が2千万円不足するとした金融庁の審議会報告書、安倍政権の基本姿勢などを軸に据える構えだ。
「2千万円問題」で政権ちぐはぐ 金融庁へ責任転嫁も
野党側は「2千万円不足」問題に照準を合わせ、審議会に諮問した麻生太郎金融相が「政府の政策スタンスと違う」と報告書の受け取りを拒否した対応の是非や、年金制度の持続可能性も首相にただす方針だ。
陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田市への配備計画で防衛省の示した調査データに誤りがあった問題や、政府の国家戦略特区に関して毎日新聞が報じた不透明な審査過程問題なども質問が検討されている。
10月に予定されている消費税率の引き上げの是非のほか、外交面では、安倍首相のイラン訪問の評価、日米貿易協議、日朝・日ロ関係なども念頭に置く。
2012年の党首討論では当時の野田佳彦首相が、定数削減を含む選挙制度改革の実現と引き換えに「解散してもいい」と述べ、解散・総選挙が行われた経緯がある。参院選に合わせた衆院解散による衆参同日選の臆測がなお消えない中、安倍首相が衆院解散について言及するかも注目点だ。
党首討論では、安倍首相が野党党首に対して質問することも可能で、自衛隊の将来的な「解消」を掲げる共産党との野党共闘の是非などを問いかける可能性もある。
討論時間は計45分。持ち時間…