インドネシアのジョコ大統領(58)は25日、プラスチックごみの問題が深刻化している事態を受けて、廃プラスチック輸入を禁止する方針を明らかにした。先進国の廃プラが流入する東南アジアでは規制強化の動きが相次いでおり、他国の動きにも影響しそうだ。
「米中に翻弄されぬ戦略を」 インドネシア大統領語る
ジョコ氏は同日、ジャカルタで朝日新聞との単独会見に応じ、「国内のごみ処理も不十分なのに、どうして輸入できるのか」と述べ、同日朝に環境・林業相に輸入規制のための省令策定を指示したことを明らかにした。省令は「一両日でできる」とも述べた。
インドネシアが加盟する東南アジア諸国連合(ASEAN)は22日の首脳会議で、海洋ごみ削減に取り組むことをうたった「バンコク宣言」を採択。プラごみの問題は、6月末に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議の主要テーマの一つだ。
同会議にはG20の正式メンバーであるインドネシアのジョコ氏も参加する予定で、地域を代表して問題を取り上げる可能性もある。
廃プラは、最大の受け入れ先だった中国が1年半前に輸入を禁止してから東南アジアに殺到している。輸入規制の緩いインドネシアでは、昨年の輸入量が前年比で141%も増えた。
多くは欧米や日本など先進国の…