「まだまだ勝手に関西遺産」
焼き肉に刺し身、サラダ――。関西では、どうやらいろんな料理にポン酢をかけるらしいことに、この春に転勤してきて気が付いた。関東出身の記者からすると、しゃぶしゃぶのつけだれの一つ、くらいの印象なのだが……。
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新大阪駅近くのスーパー「ライフ セントラルスクエア西宮原店」を訪ねてみて、驚いた。商品棚にずらりと並んだポン酢は約30種。ユズに昆布、ゴマだれなど味もさまざまだが「どれも定番商品」という。
担当の津毛(つもう)龍弥さん(20)は「冬は鍋料理に合わせる、シンプルな味が好まれます。夏は冷しゃぶやサラダにかけることも多く、タマネギ入りなどの商品が人気です」。
全国でポン酢を販売するミツカンによると、昨年の世帯あたりのポン酢購入量は京阪神地区だけで関東地区の1・5倍。金額に換算すると1・7倍にものぼるという。
ポン酢の発祥は江戸時代の長崎…