将棋の高校生棋士、藤井聡太(そうた)七段(16)が5日、第32期竜王戦(読売新聞社主催)の決勝トーナメント(本戦)3回戦で、久保利明九段(43)と対局している。勝者は、あと4勝で広瀬章人(あきひと)竜王(32)への挑戦権を獲得できる。
名人への道 藤井聡太
大阪市福島区の関西将棋会館での対局。振り駒の結果、先手番は久保九段に決まり、定刻の午前10時に対局は始まった。持ち時間は各5時間。終局は夜になる見通し。
将棋界に八つあるタイトル戦のうち、2019年度に藤井七段が挑戦する可能性が残っているのは竜王戦と王将戦の二つ。藤井七段のタイトル戦初登場が成るかどうか注目されている。
日本将棋連盟によると、藤井七段の19年度の公式戦の成績は15対局して13勝2敗(未放映のテレビ対局を除く)。
一方、本局の対戦相手である久保九段は関西の実力者。兵庫県加古川市出身、大阪市在住。実力トップ10の棋士が名人挑戦権を争うA級順位戦に13期在籍。タイトル獲得は棋王3期、王将4期。得意の「振(ふ)り飛車(びしゃ)」戦法を駆使し、華麗な駒捌(さば)きから「捌きのアーティスト」の異名を持つ。藤井(聡)七段とは公式戦で1局対戦し、勝利している。
竜王戦は全棋士と女流棋士4人…