8日午後9時15分ごろ、京都市東山区祇園町南側の小料理店の女性店主から「店内に煙が立ちこめている」と119番通報があった。市消防局などによると、木造2階建ての同店を含む5棟が燃えており、約20台の消防車が出動した。消防隊員らが周辺の店の客らを避難させ、現場は騒然とした雰囲気になった。けが人は確認されていないという。
現場は花街・祇園の花見小路通沿い。昔ながらのお茶屋や飲食店などが立ち並び、外国人観光客らも多く訪れる観光街だ。避難した人や見物人が歩道からはみ出し、何度もタクシーのクラクションが鳴った。芸舞妓(げいまいこ)たちも消火活動を見つめていた。
近くの女性(54)はサイレンの音で火災に気付き、自宅の屋上に上がったら、煙が見えたという。「大きな火事でびっくりし、あわてて家を飛び出した」と話し、不安そうに現場を見つめた。