国際人権団体などが中国・新疆ウイグル自治区でイスラム教を信仰する多くの住民が施設に収容されていると指摘している問題で、日本在住のウイグル人が自身や家族の状況を語る集会が6日、都内であった。
国際人権団体、アムネスティ・インターナショナルの日本支部などが開いた。アムネスティは昨年、同自治区で多くの「再教育施設」が造られ、100万人に上るイスラム教徒が収容されて人権侵害や虐待が行われていると指摘。中国政府は住民が過激思想に染まらないよう教育する職業訓練施設だと反論している。
集会では在日ウイグル人らが故郷の親族の状況などを紹介。2年前、モスクで指導的な立場にあった父が拘束されたという男性は「7カ月間、居場所もわからず、家の中には監視カメラが設置された」。千葉県の30代の女性は「弟が突然連れていかれ、その後は残りの家族とも連絡がつかなくなった」と述べ、国際社会の支援を求めた。
(あわせて読みたい)監視下の取材で見た涙 ウイグル族の女性「私は中国人」
名前を書いてもらおうとメモ帳を渡すと、わざわざ「私は中国人です」と付け加えた…異様な「訓練センター」をルポ。
(こんな記事も)「なぜ国家の秘密話した」騒乱が変えたウイグル族の日常
ウイグル族と漢族の衝突「ウルムチ騒乱」から10年。トルコに逃れた男性は故郷の家族の無事を願っています。
関連ニュース
金正男暗殺の秘史、どう特報? ドブから蚊…地獄の現場
イランの核合意破り、狙いは? 欧州へ「八つ当たり」か
「お前は所有物だ」女性奴隷で人体実験 偉人の抱える闇
監視下の取材で見た涙 ウイグル族の女性「私は中国人」
「なぜ国家の秘密話した」騒乱が変えたウイグル族の日常