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休部予定の野球部、部員は幼なじみ 自信の走塁で貢献

第101回全国高校野球選手権長崎大会(長崎県高校野球連盟、朝日新聞社主催)が11日、県営野球場で開幕した。開幕試合では、口加が北松西に競り勝った。12日からは県営と佐世保市総合グラウンドの両野球場で試合があり、日程が順調に進めば28日に決勝が行われる予定だ。


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積極走塁でチームに勢い 北松西・神崎耕輔選手


「行ける」。2点を追う四回表、右前安打で出塁した北松西の神崎耕輔(2年)は、筒井尚史(3年)が三遊間に痛烈なゴロを放つと一気に三塁まで走った。次打者のゴロで生還。チームを勢いづけた。


もともとは気が小さく、積極的な走塁をするタイプではない。5月のNHK杯地区予選までは、「いま走ってもいいのかな」と迷ってばかりだった。


野球部は部員不足のため、今大会を最後に休部する予定だ。チームメートは全員、小学生の頃から地元の野球チームでプレーしてきた幼なじみ。「3年生のために勝ちたい」。6月からケースバッティングを繰り返し、どんな状況なら次の塁を狙えるかを考えた。


門田竜太監督(42)に「もっと周りを見ろ」とアドバイスされ、ボールの行方や野手の動きに目をこらすようになった。だからこその自信の走塁だ。「三塁手が、塁から結構離れているのが見えたんです」


この試合、気の弱さが顔を出すときもあった。二塁の守備についていた五回裏、目の前に転がってきたゴロの捕球が遅れた。走者を何とかアウトにできたが、「緊張して体が思うように動かなかった」。


流れを変えようと、八回表には二盗、三盗を決めた。負けても「練習してきたことが出せた」と振り返った。「野球は理屈抜きで楽しい。休部しても、どこかで野球をしていると思います」。来夏の大会でもプレーする、という望みは捨てていない。=敬称略(弓長理佳)


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