中国各地にはどんな特色ある火鍋があるのだろう?本一冊の誕生に、どれほどの人が関わっているのだろう?民間の職人はどれほどいるのだろう?こうした私たちの生活と密接に関係のある話題にスポットを当てたドキュメンタリーが昨年、動画共有サイトの新たな目玉となり、動画共有サイトのbilibili(ビリビリ)だけを見ても、現時点でドキュメンタリーを定期的に視聴するアクティブユーザーが6500万人もいる。また、ドキュメンタリーのコンテンツを深く耕す、動画共有サイトも増加中だ。文匯報が報じた。
「中国ドキュメンタリー発展研究報告2020」によると、2019年、中国ドキュメンタリーの総生産高は前年比3.3%増の66億6000万元(1元は約15.1円)に達した。また、登場して間もないニューメディアが製作したドキュメンタリーには特に質の高いものがある。昨年注目度が特に高かった中国国産ドキュメンタリーを見ると、オンラインプラットホームで配信された作品が大きな割合を占めていた。
多くの若者が集まり、文化財を修復する職人たちの日常生活や取り組みを描いたドキュメンタリー「我在故宮修文物」が大ヒットし、ビリビリという「垣根」を越えることを成功させたビリビリを例にすると、近年、高級顧問にドキュメンタリー分野のベテラン専門家を招き、ネット上で大ヒットするドキュメンタリー作品を次々と自主開発してきた。ビリビリで定期的にドキュメンタリーを視聴しているアクティブユーザーは6500万人に達し、うち18‐35歳の若者が78%を占めている。
これほど多くの視聴者は、どんなドキュメンタリー作品を見ているのだろうか?
ドキュメンタリーがスポットを当てる「文化」は、故宮や万里の長城だけではなくなっており、ネット上で配信されているドキュメンタリー作品では、庶民的な生活感が漂っている。例えば、ビリビリで配信された若者に大人気の「生活如沸」は、中国各地の特色ある火鍋の食べ方にスポットを当てている。同作品では、グルメがユーモラスに紹介されているほか、各地の食習慣を紹介し、「鍋を囲む」という文化の背後にある人情が描かれている。また、評価がうなぎ登りとなった「一百年很長■(■は口へんに馬)」は、市井に身を潜めているような民間手工芸の職人にスポットを当てている。手に職を持つ職人たちの生活に溶け込んだ技術を見ると、至る所にある庶民の生活の知恵を目にすることができるほか、一つのことを続け、技術を継承し、発展させるという文化の大命題を感じることができる。