雲南省▼海県(▼は孟に力)にある布朗山には、曼班三隊という名前の山村がある。かつてこの地は「貧困村」として有名となり、村に住む拉祜(ラフ)族17世帯の人々は、ほぼ全員が文盲だった。ラフ族の祖先は、狩猟生活をしていた。
現地政府は2009年、曼班三隊の実情をかんがみて、当時村があった場所から比較的近い所に、村民のために民族色豊かな中・低所得者用住宅と通村道路を建設した。また、ヒトと家畜用の飲用水、家庭用電気、移動通信などのインフラ設備も整えた。しかしその移転は「最初の一歩」に過ぎず、より重要なことは、彼らが現代生活にとけこみ、生産の発展を実現することだ。▼海県政府は2015年、ターゲットをしぼった貧困支援事業の遂行を目指し、担当者4人を曼班三隊に派遣・駐在させ、彼らは村の栽培・養殖・識字活動をそれぞれ受け持ち、取り組んだ。
2019年、曼班三隊に住む村民1人あたりの可処分所得は8026元(約12万円)に達した。雲南省は2020年初め、ラフ族など9つの少数民族が民族全体での貧困脱却を達成したと宣言し、「絶対的貧困」に別れを告げるという歴史的な変化を迎えている。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年5月8日