フォーブス(中国版)が11日発表した中国のベストCEOランキングのトップ3は、阿里巴巴(アリババ)の張勇CEO、騰訊(テンセント)の馬化騰CEO、中国平安の馬明哲CEOだった。トップ50に入ったCEOの平均年齢は54歳、管理会社の平均時価総額は3654億元(1元は約15.4円)。女性CEOは4人ランク入りし、格力の董明珠CEOが11位に付けた。中新経緯が伝えた。
フォーブスがランキングをまとめる際、2017年から現在に至るまでの経営業績が選考評価対象となり、上海・深センのA株市場、香港証券取引所に上場している中国資本香港株式、中国概念株(国内に収入源があるが国外で上場している中国企業の株)が選考評価範囲となった。フォーブスのベストCEOの選考評価期間は、所属する企業の連続3年の経営業績だ。また、上場企業の時価総額、株価の上昇・下落幅、純利益・成長率、ROA(総資産利益率)、ROE(自己資本利益率)などの基本的な財務指標を参考にし、上場企業に17-19年の財務統計があり、17‐19年度連続で CEOを担当していることが条件となった。
株価の上昇・下落幅を正確に反映するために、利益配当・みなし配当などが原因の一貫性のない株価の動きは選考評価範囲から除いた。17年5月31日から20年5月29日までの3年の株価の上昇幅は、復権後の株価の上昇幅が抽出されている。
トップ50に入ったCEOの平均年齢は54歳、管理会社の平均時価総額は3654億元。女性CEOは4人ランク入りした。
今年ランク入りしたCEOが所属する企業を見ると、本社を深センに置く企業が10社と、北京や上海、杭州より多いことが注目に値する。深センは今年、フォーブスの中国ベストCEOを最も多く輩出した地域となった。インターネット大手・騰訊、保険大手・平安、中国最大の人工呼吸器メーカー・邁瑞医療、アップルの「iPhone」の組み立てを受注している立訊精密、プリント基板メーカーの鵬鼎控股などを代表とする企業は、17年から現在まで好調な業績が続いている。
業界別で見ると、医薬関連企業のCEOが8人、医療・保健設備関連のCEOが2人で、医療関連業界が合わせて10人となり、全体で最も多い20%を占めている。
食品飲料関連の企業では7人のCEOがランク入りした。A株の時価総額トップの貴州茅台は管理層に変動があったため、CEOランキングからは漏れた。ただ、白酒(蒸留酒)企業からは2人のCEOがランク入りした。いずれも四川省の企業で、五糧液の陳林CEOと瀘州老窖の林峰CEOだ。その他、19年から、豚肉の生産および価格の周期的な変動「ピッグ・サイクル」が牧畜業界を押し上げ、業界全体が好調となった恩恵を受け、牧原食品股フン有限公司(フンはにんべんに分)を代表とする一部の企業の業績が好調だった。
ここ数年、半導体業界の評価も全体的に向上し、ランキング入りする同業界のCEOも増え、今年その数は5人となった。半導体の分野に長期にわたって力を入れている上海は、その成果が少しずつ見えるようになっており、本社を上海に置く中芯国際の趙海軍CEOと中微公司の尹志堯CEOがランク入りした。
自動車関連の分野でランク入りしたCEOは1人にとどまった。中国では乗用車の販売が低調だが、その流れに逆らうかのように、自動車ディーラーの中昇控股は李国強CEOの牽引の下、ここ3年業績好調が続いている。李CEOはパートナーの黄毅・董事長とともに同社を創業して20数年になり、デジタル化の波に乗って、自動車販売を「トレンド」のビジネスへと育て上げた。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年8月14日