中国科学院長春光学精密機械・物理研究所の発表によると、光学国家重点実験室の曹乃亮副研究員のチームと湖南ハイブリッド稲研究センターが共同開発した蛍光活性化セルソーターを応用することで、「ハイブリッド稲の父」と呼ばれる袁隆平氏が開発した第3世代ハイブリッド稲繁殖用種子の高精度・大流量分類を行い、中国第3世代ハイブリッド稲の普及を促進できるという。新華社が伝えた。
袁氏が主導する第3世代ハイブリッド稲は今月2日、二期作の1ムー(1ムーは約666.7平方メートル)あたり生産量1530.76キログラムという成績を収めた。中国の食糧安全保障に向け新たな、より大きな貢献を成し遂げた。
しかし普及の裏には難題もある。第3世代ハイブリッド稲の育種において、科学研究者は繁殖用種子の遺伝子工学核不稔系統種子と工学保持系種子を正確に区別して初めて、ハイブリッド種子生産が可能になる。これまでは人が電灯を手にしながら一粒ずつ区別しており、多くても1日数キログラムしか区別できなかった。同チームと湖南ハイブリッド稲研究センターは2年の期間を経て、第3世代ハイブリッド稲繁殖用種子蛍光活性化セルソーターを開発した。1時間で20キログラムの種子を正確に区別し、第3世代ハイブリッド稲の普及を妨げるボトルネックを解消した。
この成果は18日、湖南省農学会による専門家チームの現場検収に合格した。中国工程院院士、華南農業大学教授の羅錫文氏ら9人の専門家チームは、「同技術成果は第3世代ハイブリッド稲の応用に向け堅固な基礎を築いた。その成果の水準は同類研究の国際トップレベルに達している。実用化を急ぐよう提案する」としている。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年11月25日