「私の199は?」、「199が働いているところを見たい、早く指示を与えて!」……ライブ配信のカメラの前にいて、ネットユーザーたちが「199」と呼んでいるのは、製造番号14199番のロボットだ。菜鳥無錫未来園で働くスマート輸送ロボットで、今年の「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)でも普段のように数百人の「仲間たち」ときびきび働いている。そんな「199」は、世界初の「ダブル11」の商品配達ライブ配信の主役になった。
11月1日午前0時から、物流プラットフォームの阿里菜鳥は世界各地の物流企業と共同で、ライブ配信のカメラにロボットが集まる物流倉庫、遠く海外まで行く国際定期貨物列車「中欧班列」、雪に覆われた国境地帯の村落などの様子を収めた……それから3日午後6時までの間に、各プラットフォームを通じて、のべ8千万人が「ダブル11」の商品が運ばれる様子を「雲監工」で見守った。
初の「ダブル11」の商品配送のライブ配信 8千万人が最新の物流ハイテクをその目で
「今、最後の支払いが終わったところ、見てみて!これはすごい、全部ハイテク!」。山西省のネットユーザーの「雨燕」さんはベテランの「手切り族」(ネット通販で過剰な衝動買いをしてしまう人々)だが、今回初めてネット通販のバックヤードで行われる商品配送の様子を見守った。注文が入ると、「ネットの新しい人気者」になった「199」が、仲間たちと自動で商品をより分け、集めてパッキングする。中継センターは夜通し明かりがついており、荷物は作業ラインの上をそそくさと立ち去るように動いていく……
ここ数日、消費者が注文が終わるとライブ配信で荷物の様子を見守り、視聴者は3日も経たないうちにのべ8千万人に達した。うち1日の早朝には、800万人が徹夜で様子を見守った。「雲監工」でネットユーザーを最も驚かせたのは、テクノロジーのすごさだった。
倉庫の中ではスマートロボットが働いており、人件費や物理的なコストの削減を助け、在庫の流れるスピードを速くしている。商品の仕分けはすべて作業ラインが自動的に行い、自動化されたラインの総延長は6千キロメートルを超える。配達員にはスマート経路プランがあり、リアルタイムで渋滞を避けることができる。末端の作業ステーションにはIoT(モノのインターネット)デバイスがあり、非接触・秒単位で荷物を取り扱う。コミュニティや学校では自動運転車が荷物を運び、あっという間に配達先まで荷物を届ける。