中国外交部(外務省)の趙立堅報道官は28日の定例記者会見で、「中国は中国パキスタン経済回廊(CPEC)に基づき当初パキスタンに対して行った資金援助の約束を放棄しつつあるようだ」との報道について、「世界経済が後退するという逆風の中、中国はCPECを含む『一帯一路』(the Belt and Road)に対する全体的な投資を拡大している」と反論した。
「その報道には全く根拠がない」。趙報道官はこう述べたうえで、「『一帯一路』の重要なパイロット・プロジェクトであるCPECは2013年の始動以来、勢いよく発展してきた。新型コロナウイルス感染症が発生して以来、CPECは『人員を撤収・削減せず、作業を停止せず』という方針を堅持し、数々の重点プロジェクトで引き渡しを完了、または運用を開始し、パキスタンにおける新型コロナとの闘いと経済の安定化を力強く支えてきた」と指摘。
趙報道官は実際に例を挙げ、「先週金曜日にはCPEC国際協力調整共同作業部会の第2回会合が新疆で開かれた。中国・パキスタン双方は両国首脳のコンセンサスを実行に移して、CPECが産業、農業、科学技術、社会、民生分野に重点的に取り組み、低開発地域へと拡大するよう推し進め、CPECを『一帯一路』の質の高い発展における模範的プロジェクトにすることを再確認した」と述べた。
趙報道官は、「CPECの他の作業部会も続々と会合を開き、合同委員会会議の開催に向けた準備を進めている。CPECの建設推進という中国とパキスタンの決意は揺るぎなく、CPECの将来性は明るい」と述べた。
さらに趙報道官は、「世界経済が後退する中、中国側はCPECを含む『一帯一路』に対する全体的な投資を減らすのではなく、逆風の中にあっても拡大している。今年第1-第3四半期、『一帯一路』沿線諸国に対する中国の直接投資(金融除く)は前年同期比で30%近く増加した。中国は『一帯一路』を共同建設する多くの国々の新型コロナとの闘いや経済回復のために、可能な限りの支援を行ってきた」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年12月29日