昨年の公開延期を経て、春節(旧正月、今年は2月12日)映画の数々がついに公開された。
12日には「唐人街探案3(僕はチャイナタウンの名探偵3)」など7本が同時公開。同日だけで延べ3400万人が中国各地の映画館に足を運び、興行収入は17億元(1元は約16円)を突破。1日当たりの延べ観客数と興収入の双方で中国映画史の記録を塗り替えた。
14日正午までに春節映画の興行収入は合計41億6800万元(約667億円)に達した。
今年の春節映画はチケットの入手が困難だ。あるシネコンでは1日の上映回数が78回で、午後10時前に当日開演の映画のチケットはすでに全て売り切れ。多くの観客は2日以上前からチケットを予約している。
SNS上ではチケットの入手難に不満の声が上がっている。ある映画館では、各映画のチケットは全て売り切れていたが、劇場内で観客のいる座席は半数のみ。北京市は新型コロナ対策で、映画館の入場率を50%以下に抑えるよう定めているからだ。他の省(直轄市・自治区)も75%以下に定めている。
業界関係者は、今年は「今いるところで年越し」と新型コロナ対策の影響で、人々が文化・娯楽に費やす時間が増えたため、「史上最強の春節映画シーズン」となる可能性を指摘する。
映画チケット情報プラットフォーム「猫眼」のデータアナリスト・劉振飛氏は、今年の春節映画がスタートから盛り上がりを見せていることで、映画業界の関係者も全国の観客も大いに自信を強めると考える。また、「映画が人々に娯楽を与えたり、社交的ニーズがある限り、人々は映画館に足を運び、市場全体も全面的に回復して続けていくだろう」とコメントした。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年2月15日