就職情報サイトの智聯招聘がこのほど発表した「中国女性の職場現状調査報告2021」によると、新型コロナウイルス感染症により女性を取り巻く状況はさらに厳しいものになり、女性は仕事と子育てという二重のプレッシャーに直面した。また、男女の賃金格差は2年続けて縮小したものの、女性の賃金は全体として男性よりも12%低かった。
調査データをみると、女性の回答者の59.1%が「感染症により職場における状況がより厳しいものになった」、45.1%が「感染症により女性の育児負担が増大した」と答えており、いずれも男性でこのように答えた人の割合を大きく上回っていた。
国連のグテーレス事務総長は2020年に行ったスピーチの中で、「女性の賃金は依然として男性の77%にとどまっている」と述べた。世界経済フォーラム(WEF)は最新の研究成果の中で、人類は2255年になって初めて男女の賃金格差を解消できるとの見方を示した。今回の調査データでは、現在の働く中国人女性の賃金は全体として男性を12%下回っていたが、前年より5ポイント低下し、その格差は2年連続で縮小していた。
智聯招聘の郭盛最高経営責任者(CEO)は、「今回の調査データをみると、女性のポジションは主に経理、総務、人事、販売の職種であり、一般的に高賃金の技術や製品に関わるポジションは男性の占める割合が明らかに高く、このことが女性の平均賃金レベルに影響している」との見方を示した。
プラットフォームにおける春節(旧正月、今年は2月12日)後のアクティブユーザーの画像データによると、働く女性で四年制大学卒業以上の学歴がある人の割合がすでに55.9%に達し、男性はこの割合が46.7%だった。より高い知識レベルが女性により多くの自信をもたらし、回答した女性の77.7%が、「女性は企業の上層部の仕事をこなせる」との見方を示した。しかし女性が職場でリーダーの役割を発揮する可能性は引き続き限定的だ。
また、人材派遣会社の前程無憂が今月7日に発表した「職場女性の仕事にかかるプレッシャー調査2021」によると、回答した未婚女性の55.2%が「結婚や出産が個人としてのキャリアアップに影響する」と答え、既婚女性ではこの割合が41.1%だった。女性の41.9%が「男性の上司より、女性のリーダーの方がコミュニケーションや付き合いが難しい」と考え、49.5%が「2020年以降は昇進ペースが遅くなるか昇進が期待できなくなる」と考え、本業の他に副業を手がけることに意欲的だ。また仕事と家庭の両立が、働く女性にとって引き続き真っ先に頭を悩ませる問題になっている。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年3月10日