【カイロ高橋宗男】カイロ近郊ギザで25日、京都女子大の学生やエジプトの女性20人が、3大ピラミッドの一つであるカフラー王のピラミッドを背景に環境保全を芸術で訴えるパフォーマンスを行った。
同大教授で造形作家の土田隆生教授が学生らと10年来続けている「エコロジカル・アート(環境芸術)」。地球温暖化防止を目指す京都議定書の発効年にちなみ、下半身を砂に埋めた白衣の女性たちが上半身で怒りや苦しみを表現し、温暖化と砂漠化の防止を訴えた。
パフォーマンスに先立ち、JR福知山線の脱線事故で亡くなった兵庫県三田市の同大4年、奥村容子さん(21)の追悼式が行われた。奥村さんの卒業論文のテーマは「エジプト史」で、同国を訪問することを夢見ていたという。参加者は奥村さんの遺骨を混ぜて焼いたオカリナで賛美歌を演奏し、冥福を祈った。
毎日新聞 2005年8月26日 10時36分