◇即興演出のホ・ジノ監督と、現場感情で演技 今どき来日するだけで社会面をにぎわすなんて、国賓だってめったにない。極秘のはずの来日日程もものともせず、到着時には空港にファンが集まり、都内のイベント会場周辺にはやじ馬が4000人。本国でも、陰り気味だった人気が再燃しているとか。関係者ですら「これほどとは……」と絶句した。9カ月ぶりに来日したペ・ヨンジュン、勢いは衰えないのである。【勝田友巳】 「微笑の貴公子」も33歳。メロドラマのイメージを変えようと、映画初出演の前作の時代劇「スキャンダル」では薄情なプレイボーイに挑み、激しいトレーニングで改造した肉体を写真集に収めた。映画2作目の「四月の雪」は、不倫愛である。監督がホ・ジノと聞いて、脚本も読まずに決めた。 「監督の演出スタイルに興味がありました」。「八月のクリスマス」「春の日は過ぎゆく」で高い評価を受けているホ監督は、撮影現場で即興的な演出をすることで知られる。「これまでは役を作り上げ、計算して撮影に臨んでいましたが、違ったやり方を試したかった。演技の準備をせずに現場で感じる感情に忠実に演じようと思ったのです」 ■人生や愛…理解広がった 撮影開始当初、スタイルの違いは大きく、後輩に電話をかける何気ない場面を、60回も撮り直した。「監督は生きた感情を大切にしたいと考えていました。でも2人とも、納得いくまで何度でもやろうという情熱は同じでした。つらい撮影でしたが、人生や愛について理解の幅が広がりました」 テーマが不倫だけに、韓国では成人映画扱い。「人としては正直でいたいと思うけれど、俳優としてはイメージを広げたい。映画は不倫だけを描くのではなく、人生や愛について描いています。ためらいはありませんでした」。役者としての飛躍を期す。 もっとも日本では、この人が演じれば何でも許すといった雰囲気だが。なにしろ「四月の雪」は前売り券だけで10万枚が売れ、公開前にちょっとしたヒット作並みの収益を上げている。 「日本の家族(ファンのことを、こう呼ぶ)から大きな愛情を受けるほど、責任を感じ、自分に何が出来るか考えます。よい作品で感動や思い出を差し上げるのが本分ですが、家族がくれた愛情は大きく温かく、それだけでは不十分ではないかと。それを社会に還元したいのです」。新潟県中越地震をはじめ多額の寄付をするなど、社会意識も高い。韓流の行方も気にかかる。 「今は商業面だけ強調されています。流れが双方向になって、真の文化交流の契機になれば。政治的にはギクシャクしても、文化交流で心が開けば、壁はなくなるのでは」。優等生的回答も、この人の口からならさまになる。 ■完ぺきに…誠実に努力 同行した写真記者が「うつむいててもヨン様。全部絵になる」と感心していた。取材もギャラのうちと割りきったハリウッド俳優のおうようさとも、仕事だからと仕方なく応じる日本の“若手スター”とも違う。記者の質問を想定して答えを準備し、取材の相手に応じて衣装を替える。輝きは、完ぺきに「ペ・ヨンジュン」になりきろうとする誠実な努力のたまものである。 毎日新聞 2005年9月14日 東京夕刊 |
映画:新作「四月の雪」 ペ・ヨンジュン再来日--人気これほどとは……関係者も絶句
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