【ヒューストン安藤由紀】米大リーグのナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦は16日、アストロズ(ワイルドカード)がカージナルス(中地区1位)を2-1で降し、対戦成績を3勝1敗として初のワールドシリーズ進出に王手をかけた。第5戦は17日に行われる。カージナルスの田口は八回から中堅の守備に就いたが、打席は回らなかった。
▽カージナルス・田口 (1勝3敗と追い詰められ)勝負事は最後まで分からない。あきらめたら終わり。(審判の微妙な判定に)僕はベンチから見ていたから何とも言えない。
◇ラルーサ監督退場…大荒れの一戦
1点リードを許した九回のカージナルスの攻撃。抑えエースのリッジから連打で無死一、三塁とし、同点は確実かと思われた。ところが、三ゴロによる本塁憤死と二ゴロ併殺という、アストロズにとっては願ってもない展開で、ゲームセット。本拠地は、まるで優勝したかのような大歓声に包まれた。
大荒れの一戦だった。同点の七回裏、1死一、二塁でカージナルス・マーキースが内角高めを突いた4球目はボールと判定され、四球に。ラルーサ監督がボールの判定に烈火のごとく球審に抗議し、退場となった。
アストロズは、満塁となったこの直後のエンスバーグの中犠飛で決勝点。カージナルスは八回にも、エドモンズがストライクの判定をめぐって退場処分を受けた。どちらもアストロズ寄りの判定と映ったが、「審判に関することは後から言うべきじゃない」とラルーサ監督。そもそものピンチは、四球と失策でマーキースが招いており、付け入るスキを与えた自分のさい配を悔やんでいるようにも見えた。
運も味方した2試合連続の1点差勝ちで、流れは完全にアストロズのもの。カージナルスは窮地に立たされた。【安藤由紀】