黒人社会を代表する社会派として知られる米映画監督スパイク・リーが、ハリケーン「カトリーナ」上陸による米ルイジアナ州ニューオーリンズの冠水被害を記録したドキュメンタリーを製作する。共同電などが14日伝えたところによると、米娯楽・メディア大手タイム・ワーナー傘下の「HBO」の下で製作。カトリーナ上陸から1年となる来年8月の公開を目指し、黒人貧困層を中心とした被災者の救援が遅れた背景に人種差別があったことを「事実を基に」検証するという。
映画「マルコムX」では黒人解放運動指導者マルコムXの生涯を描いたリー監督は、米政府が有色人種を迫害してきた歴史があると主張。「冠水被害が出た背景には何らかの問題が隠されている」と、政府の責任を追及する考えだ。