30日に、火星が地球に最接近する。6万年ぶりの大接近だった03年8月ほどではないが、それでも03年の8割の大きさに見える。次に今回より近づくのは18年になる上、日本など北半球では高度が高く観測しやすいため、12月まで各地で観測会などが行われる。
火星は太陽を中心に、地球の外側の軌道を約687日で1周している。365日で1周する地球は約2年2カ月に1度、火星を追い抜く。地球と火星の距離は、この時に最も接近する。
30日には、火星は地球から6942万キロの距離になる。マイナス2・3等級の明るさの赤い星が夕方から観測できる。今回は東京での南中高度が70度と高く、観測しやすいのが特徴だ。
31日以降も、11月中旬まではマイナス2等級以上の明るさに見える。夕方、東の空に現れて夜中に南の空を通り、明け方に西の空に沈んで行く。
各地の観測会などの情報はプラネタリウム協会のホームページ(http://planetarium.jp/pub/event/mars2005/index.html)へ。【下桐実雅子】