経営再建中の三洋電機は15日、2000億円規模の資本増強を行う方針を固めた。1400億円と見込んでいた06年3月期連結決算の最終赤字が、半導体事業の整理・縮小や人員削減など追加リストラを実施する結果、2000億円規模に膨らむことが避けられなくなったため、増資に踏み切ることにした。
18日発表の05年9月中間連結決算に合わせ、不採算の半導体の生産品目の絞り込みや生産拠点の整理、金融子会社の三洋電機クレジットの株式売却などの経営再建策を示す。
資本増強は、第三者割当増資や劣後ローンでの調達などを軸に検討しており、主力取引銀行の三井住友銀行などに協力要請する。同行などは、リストラの進ちょく状況や来期以後の黒字化のめどを見極めたうえで要請に応じる方向だ。
三洋は、半導体やデジタルカメラ事業などが低迷し、2年連続の大幅赤字が確実となっている。【田畑悦郎】