東京都町田市の都立高1年、古山優亜(こやまゆうあ)さん(15)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された同学年の少年(16)が、学校帰りに優亜さん宅で事件を起こした経緯について、「無視されている」ことを抗議しに行き、口論になって殺害に及んだ、との趣旨の供述を始めていることが分かった。警視庁町田署捜査本部は、口論での優亜さんの態度に腹を立てたことが殺意につながったとみてさらに調べる。
優亜さんは10日午後5時半すぎ、都住宅供給公社住宅4階の自宅室内で殺害された。少年はこれまでの調べに、「中学時代は声をかけてくれて気になる女の子だった。高校に入ってから無視されていることを、学校から帰宅するときに思い出し、憎らしくなってきた」と動機につながる供述をしている。
また、直前の状況は「学校からの帰りに自転車で優亜さん宅に行った。無断で室内に入り、台所で包丁を探し、居間に座っていた優亜さんに切りつけた」と供述。捜査本部は、殺害の直前、室内に侵入した少年と、優亜さんとの間で何らかのやりとりがあったとみて追及していた。
優亜さんの遺体には約50カ所の切り傷があり、捜査本部は、憎しみの感情を抑えられなくなった少年の衝動的な事件とみている。