20日午前6時ごろ、長野県箕輪町中箕輪の無職、矢野正一さん(86)方で、無職の長男、勝容疑者(49)が「父と母が倒れている」と119番通報した。矢野さんの妻で無職のあさ子さん(79)は死亡し、正一さんは病院に運ばれたが意識不明の重体。県警伊那署が心中事件とみて捜査していたが、勝容疑者があさ子さんと共謀し、正一さんを殺害したうえ、自分たちも自殺しようとした疑いが強まり、21日未明、勝容疑者を殺人未遂容疑で逮捕した。
調べでは、勝容疑者らは正一さんに睡眠薬のようなものを飲ませて眠らせたうえ、室内で練炭を燃やして一酸化中毒死させようとしたが、未遂に終わったという。勝容疑者は当初「(父母と)練炭で死のうと思った」などと話していた。
矢野さん方は3人暮らしで、矢野さん夫婦に目立った外傷はなかったという。【江連能弘】
毎日新聞 2007年3月21日 1時43分 (最終更新時間 3月21日 2時05分)