拿捕された乗組員2人を乗せ国後島の古釜布港を出る漁船=30日午前10時45分、オクサナ・ラズモフスカヤ写す
北海道根室市の根室湾中部漁協所属「第31吉進丸」=4.9トン、坂下登船長(59)ら4人乗り組み=がロシア国境警備艇に銃撃・だ捕され乗組員1人が死亡した事件で、ロシア側は30日、身柄を拘束していた乗組員3人のうち、坂下船長を除く2人を事件から2週間ぶりに解放し、根室海峡の洋上で道の漁業取締船「北王丸」(499トン、小山内正俊船長)に引き渡した。同日夕に根室市の花咲港に戻る予定。
解放されたのは甲板員の川村昭充さん(29)と同、紙屋春樹さん(25)。2人は同日午後1時40分ごろ、ロシア国境警備隊の船から北王丸に引き渡された。北王丸には道の石井直志・水産林務部水産局長ら道職員のほか、外務省ロシア課の中村和彦主席事務官も乗り込んだ。